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カールスバーグ国際コンペティション提出案
Carlsberg
2007-05-31
Carlsberg Siteに新しい都市像を付加するにあたって、主要な二つのコンセプトを提案する。
一つは、「Carlsberg Siteに、過去と現在を繋ぐジオメトリーを構築すること」である。計画するジオメトリーは、Carlsberg Siteの中心部に、二重環形態をなす建築群「Pile 」である。そして、この建築群はこの都市計画における「スパイン(=背骨)」である。全てはこの「Pile 」を中心として機能する。この建築群によって、敷地の隅々にまで、血を行き渡らせ、神経を張り巡らせることが可能となる。重要なことは、このジオメトリーがCarlsberg Siteの歴史と未来を繋ぐためのフォーマットとなっていることである。ただ過去を懐かしむだけでなく、ただ未来を志向するだけでなく、歴史と未来が同時にあるための建築が、このジオメトリー「Pile 」である。
もう一つは、「都市と自然環境の共生」である。 この敷地の持つポテンシャルを十分に発揮すべく、現況の緑地帯は可能な限り保存しながら、新たな建物群を計画している。各緑地帯に建物を隣接する場合にも、その距離感などは注意深く設計し、決して緑地での快適性をスポイルしないよう、計画を行っている。将来的には、Carlsberg Siteが都市機能と緑地機能を併せ持った、次世代型の都市公園となるようデザインしている。
「Pile 」────「Pile」は、Carlsberg Site内に敷地内の高低差を取り込むことで、 New Carlsberg、Old Carlsberg付近では3層構成の、Vesterbro周辺では6層構成となる建物である。屋根はフラットであり、敷地の高低差を逆説的に表現している。また、「Pile」はその名の通り、各層の各建築ボリュームを積み重ねるように計画することを意図している。これは計画しているジオメトリーがCarlsberg Siteの敷地内を分割してしまうことの閉鎖性を和らげようという意図があり、かつ、各住戸にプライベートなオープンスペースを与えるために、後々の建築計画のために自由性を高めておきたいという、計画学的な意思表明でもある。
「The Garden of Next Carlsberg」────ジオメトリー「Pile」に囲まれる庭は、極めて都市的に有効なポテンシャルを持つ。私たちはこの庭を「TheGarden of Next Carlsberg」と呼ぶ。この庭では1年を通じて様々な催しや祭りが行われるだろう。日常の日々においても、Carlsberg Siteに住む人々、勤めている人々にとっての、日常の潤いの庭となる。



遠藤克彦、小林さえ子(遠藤建築研究所)

カールスバーグコンペティションHP http://www.voresby.com/?lang=UK






所在地:デンマーク
用途:公共施設
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